Q)昨日、修理していただいた靴を無事に受け取りました。
数年に一度のペースですが、いつも綺麗に直していただきありがとうございます。
ブーツはもう15年近く履いていますが、新しいソールと詰め物のはき心地カントリーブーツを履いてみました。
修理前よりも足がしっかりと包まれていて
クッション性もよくて気持ちよく歩けました。

他のお店でレッドウィングなどでオールソール交換はしたことがあったのですが、
今回は修理前後ではき心地、フィット感の違いをはっきりと実感できて驚きました。
きっとボトムフィラーの交換のおかけげなのだと思うのですが、
これまでのオールソール交換ではトムフィラーの交換されてなかったのか、しても違いを分かりにくい靴だったのか。
オールソールの際にコルクの交換をするかどうかは靴のタイプや修理屋さんによって違うものなのでしょうか?
もしよろしければ教えてください。
また大切に履いて次回の修理もお願いします。



A)こちらの方こそ、毎度ご利用ありがとうございました。

自分で言うのもなんですが、オールソール張替えは本当に良い修理だと思っております。
〇〇様がその証明のような方で、それだけ長く履いていただければ、履き心地を含めた作りの良い靴を履き続けることができ、安い靴を使い捨てるように買い替えるのとコスト的にも変わらなくなってくるのですね。
ですのでもっとソールを張り替えることが、普通のことになればよいと思っております。

履き心地に関して、気に入っていただけてこちらも嬉しいです。
確かにボトムフィラーの入れ替えが大きいです。

まずボトムフィラーが十分に入る構造は、グッドイヤーウエルト製法である必要があります。

    グッドイヤーウエルト製法             マッケイ製法
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オリジナルの靴には、煉りコルクという粒状のコルクに松脂やのりなどと煉り合せたものが盛られています。

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煉りコルクではなく、フェルトなどの素材が入っている場合も。

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煉りコルクの場合は煉り状ですので、靴の形状に沿って敷き詰められる利点がありますが、修理の際には靴自体に悪い意味で癖がついていますので、それを復元する(矯正)効果が必要ですが、癖に沿って盛られてしまうために矯正力はあまりありません。

他店の修理の店が何を使っているかは知りようがありませんので、過去に他店で修理された靴を解体した経験と、素材を選ぶ考え方で推測してみます。

靴のマニアックな観点からいえば、オリジナルの素材というのが王道なんでしょうが、先にも書きましたように煉りコルクでは矯正効果が薄く、クッション効果もあまり期待できません。

私の場合はオーソペディーという足と靴の整形外科的なアプローチを少しかじっておりますので、少し変わり種かもしれません。
そもそも煉りコルクというのは、靴が作られ始めた頃の産物で、今の技術ならもっと良い素材があるのではないかと思います。
こちらでは炭コルクという炭を繊維状にする技術を持った会社が開発した板状のものを使用しています。
クッション性に優れ、炭による活性炭効果の期待もできます。


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あと過去に他店で修理された靴を解体した経験で言いますと、明らかに詰め替えされているというのは数少なかったです。
特にご照会のレッドウイングのワークブーツは、ミッドソールという3ミリほどの薄いソールをまず縫い付けて、そのミッドソールにトラクッショントレッドの白いソールが接着ではりつけてあるので、中にはミッドソールはそのままで、トラクッショントレッドのみを付け替えてオールソールということになっている場合もあります。(その分修理費が安ければ良いのですが)
ミッドソールは外さないわけですから、コルクには手を触れていないということになります。

明らかな正解のない部分ですので、コストも掛かるので悩ましいところなんでしょう。
エドワードグリーンあたりが純正で炭コルクを採用してくれたら、ガラッと風向きも変わると思うんですがね。

確かに数年に一度のご依頼かもしれませんが、長い目で見れば一生のお付き合いになるとも言えます。
このことを肝に銘じて、今後も間違いのない仕事を行って参りたい思います。

今後もよろしくお願いいたします。


ソールの張替えの際にボトムフィラーという靴の中に仕込まれたコルクのクッション材を入れ替えますので、履き心地は修理する前より良くなるという、これは新しい靴を買う事では得られない魅力です。
当店では特にこの履き心地と耐久性に特化した修理内容で、皆様をお待ちしております。
修理のご依頼はこちらから shoefactory&shop 修理屋



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