その説明の補足です。
ハンドソーンウエルテッド製法は、ウエルトと中底、アッパーを縫い付けるすくい縫いを手作業で行います。
構造的にはグッドイヤーウエルト製法と同様で、単に手で縫っただけ?となりがちですが、グッドイヤーウェルト製法は大型ミシンによるすくい縫いを実現(コストを抑えられる)するために、「リブ」と呼ばれる部品が接着剤でインソールに直角方向に組み込まれます。
ハンドソーンウェルテッド製法ではリブが無いため、厚い中底のレザーでも返りが良くなります。
ハンドソーンウエルテッド製法 ↓
平面に近いと曲げるのに影響はありませんが、その面に凸部品が付くと、その影響でソールが曲がりにくくなります。
グッドイヤーウエルト製法 ↓
ただグッドイヤーウエルト製法は凸がある分ソールとの間に空間ができ、その部分にクッション材となるコルクなどを十分な厚みで敷き詰めることができますし、耐久性という面でも劣るわけではありません。
どちらが絶対というわけでなく、それぞれに良い点があるということです。
写真のハンドソーンウエルテッド製法の靴はUnion Imperial(ユニオン インペリアル)です。
後にオールソール張替え修理例で紹介させていただきます。